BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

新しい連帯

WEBライティングの練習のつもりで始めたブログも、気が付くと、すでに40件以上の記事を投稿していた。今年に入ってから、文章作成の方法として、LaTeXMarkdownなどの所謂マークアップ言語を採用したので、いままで経験したことのない、不慣れな執筆作業の連続だった。発見、疑問の繰り返し……。そのために文章を構造として把握することができるようになったけど(まさしくcomposition!)、昔のように素朴に原稿用紙に書くことは、もうできなくなってしまったかもしれない。パソコンがなければ書くことができない。イマドキの人間なのだ(だけど、スマホは苦手なんだ)。

ブログを書いていて嬉しかったことは、記事を読んでくれる人がいることはもちろんだが、お互いに影響しあって、新たにブログを始める人が増えたことだった。私はブロガーとしての意識はあまりないが、ブロガー同士の連帯を感じることがしばしばあった。これは短歌の同人誌を辞めて、もうそこには戻らないと決めた私には、嬉しい発見だった(でも、ときどき歌会には遊びに行く)。ずいぶん古い議論だが、梅田望夫WEB 2.0の主要なメディアとして、個人が情報を簡単に発信できるブログを挙げている。ブログが個人のリテラシーを育てるというのだ。たしかに、私はブログを書くことを通じて、ライティングのスキル、コンピューティングのスキルは上昇した。SNSのような閉じた頁に書くよりも、ブログのような開かれた頁に書く方が性に合っているのだろう。私は〈はてなブログ〉に感謝しなければならない。この誰でも利用できるサービスが、一人で行かなければいけない私に、再び希望と目標を与えてくれたのだ。