槇原敬之のベストアルバム『Smiling』を聴きながら、この記事を書いている。2020年に氏は覚醒剤取締法違反で逮捕、起訴され、懲役2年、執行猶予3年の判決がくだったが、ネット上では新型コロナのニュースの隙間を縫って、「遠く遠く」、「どんなときも。」など、氏の有名な楽曲をもじった、皮肉な調子の記事が散見される。週刊誌お抱えのプロのライターでも、この程度の記事しか書けないのか。
春は残酷な季節——出発と別離の季節である。不慣れな環境、あるいは、馴染み切った環境に置かれて、自分の本来居る場所はココジャナイと思って、「消えたいくらい辛い気持ち」を抱えている時がある。活躍している、成功していることだけが人生ではない。むしろ、ほとんどの人は不遇の時を過ごしている。こんなものだろう。いや、こんなはずじゃなかった——。自問自答を繰り返す。ふて腐れてしまう時、