働けども働けども

昨夜はバー1軒、スナック1軒をはしごした。愚行と言えばそれまでだが、たまにはこれぐらいの遊びをしてもいいだろう。むしろ、了見を拡げるためにするべきだと私は思う。私にこれしきの放蕩をためらわせる状況が異常なのだ。

私は今、貧困のスパイラルに陥っている。働いても働いても全然生活が楽にならない。だいたい介護の仕事を始めてから、貯蓄は増えないし、生活は崩壊するしで、あまりいいことがない。良かったことと言えば、肉体労働に従事したことで、躁鬱病が寛解したことだ(完治はしていないけれど)。

私が懇意にしている同僚の一人は介護の仕事に真摯に向き合っている。その姿勢は素晴らしいし、周囲に認められてしかるべきだが、私は彼のようにできない。私もこの仕事をなるべく上品にやりたいと思うし、それは大方成功しているが(同僚の多くはもっと粗野だ)、それでもこの仕事に身が入らない、心のどこかで虚しさを感じる。その原因の一つは給料が安すぎることだ。三十過ぎの働きざかりの男がやる仕事ではないと思う。身過ぎ世過ぎと割り切っても、このままでは肝心の渡世ができないのだ。

今後、出版業界に復帰するために、最大限の努力を傾けたい。