『山谷の基督』を書き始めた。取材した内容を書くというよりも、私が山谷のドヤに泊まり、酒場で飲み、教会で炊き出しをした経験を書くという感じだ。記者としては失格だが、文士としては合格だろう。この方向で書き続ければいい。
介護を本当に辞めたければ、転職するのではなく、文筆一本で生活すればいい。そのためには作家にならなければならない。小説を書き、文学賞に応募するのだ。『山谷の基督』は改稿して、開高健ノンフィクション賞に応募してもいいだろう。政治と宗教の問題ならば、評論として記すこともできるはずだ。自身の政治学と文学の知見を存分に発揮したい。とにかく書き続けること。書いたもの勝ちである。
最近、不眠が続いているので、今夜は睡眠薬を飲もうと思ったが、今一度考え直してワインを飲むことにする。酒と睡眠薬と書くと、まるで戦後の無頼派のように聞こえるが、多分、私も彼等のように生きるだろう。