Book of Days

昨夜はエンヤの"Book of Days"を肴にしてウイスキーを飲んでいた。同曲は映画『冷静と情熱のあいだ』の主題歌(挿入歌)で、公開当初からずっと気になっていたけど、題名が判らなかった。今回、Amazon Musicで掴んだ形だ。

『冷静と情熱のあいだ』は辻仁成の小説"Blu"をすでに読んでいて、これは10年前に失恋したときに、涙なしに読むことができなかった。辻仁成は映画も音楽もこなす、マルチな才能の持主で、私生活も一見派手に見えるから、通俗作家に見られがちだけど、小説は真面目そのものである。小説の中に散文詩を挿入したり、書簡体小説を試みるなど、文学の王道を行っている気がする。私の書架にはなぜか思潮社刊の『辻仁成詩集』がある。そう、この人は詩も書けるのだ。ちなみに『冷静と情熱のあいだ』には、江國香織の"Rosso"があるが、私はこの人の小説を最後まで読み終えることができなかった。壊れた女の心に興味はない。それよりも男のエゴイズムとか、永遠なるものに私は関心を寄せる。

最近、書く量がとみに増えてきているけど、それを支えるための読書量が圧倒的に少ない。要するに勉強が足りないのだ。エンヤを聴きながら読書の秋といきますか。


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