走りながら考える

今日は終日ひもすがら眠くて、怠くて、ほとんど仕事にならなかった。日刊紙の記者ならばこれでは済まされないが、週刊紙ならば、校了に向けて調子を合わせれば、なんとか間に合う。ノンビリしたものである。夕食は小岩の若竹で、味噌ガーリックラーメンを食す。そして、葛飾の陋屋に向かってとぼとぼ歩く。こんな日もあるよね。

転職を機にシフト勤務を止めて、平日は規則正しく会社に通うようになったら、体調が良くなった。そして、酒場通いもピタリと止めた。いや、たまには羽目を外すこともあるけど、仕事のパフォーマンスを上げることを第一に考えるようになった。すると、今までのような酒浸りの生活では立ち行かなくなることに気づいた。その前兆はすでにあった。中年に差しかかるにつれて、今までのように深酒と夜更かしができなくなった。身体が持たない。肉体は思想よりも正直である。

無頼派の私が多少、品行方正になったのは他にも理由がある。今後、ライター/ジャーナリストとして糊口を凌ぐには、働きながら学ばなければ、立ち行かないのである。書きながら読む。「走りながら考える」。昔、朝日新聞で派遣社員をしていた頃に、或るコワモテの役員が聞かせてくれた言葉である。まあ、これからも適当に酒と煙草はやるけどね。これは生活に適度に刺激を与えてくれるスパイスのようなものだ。それは時に飛躍のための起爆剤になる。