BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

本来性

気持のいい朝。書斎の中の陽の当たるテーブル席で、ウイスキーを飲みながら、原稿を書いている。

朝から酒を飲むな、と言われるかもしれないが、飲み過ぎなければ、悪酔いしなければ、それでいいのである。バーテンダーを始めてからは、その傾向が強まっている。仕入れた(作った)酒の味を確かめること、お客さんから一杯頂くことも仕事のひとつである。飲んでも酔わない(酔うが)、酔を覚ます方法をバーテンダーは心得ている。

今はバーでフルタイムで働いているが、来月になれば、働き方が少し変わりそうである。自宅での作業、要するに自宅で原稿を書く時間が増える。本来の志望である、ライターの仕事が増えるのは嬉しい限りである。