BOOKMAN

Takashi Kaneko

衣食足りて文学を知る

バーテンダーの仕事が安定したことで、ようやく、腰を据えて文学の仕事と勉強ができるようになった気がする。文学の営みは非文学のそれに強く支えられている。逆説的に見えるが、世の中の道理の一つである。つまり、言い換えると、芸術と学問は時間と金がないとできないのである。介護を辞めて、新聞記者を辞めて、水商売に浮身をやつすようになったのは、まさにこのためだったような気がする。

まだ、5ヶ月しか経っていないが、バーの仕事を真面目に頑張って良かった。新聞記者の頃は最初から書けたので、特に苦労はしなかったけど、飲食業、それも水商売の方は初めての経験だったので、慣れるまで本当に大変だった。一緒に働く人々も大変だったと思う。大げさだが、私という存在は、この世に特別に赦されて居るのだと思う。

今後の目標は小説を書くこと。これに尽きる。年内には書籍と電子書籍の両方を出版したい。そのためには組版の技術( \LaTeX、HTML/CSS)を学び直さなければならないが、それも書いているうちに何とかなるだろう。享楽的/楽天的な人生観が案外大事な気がする。