原稿を書いている時は、だいたい音楽をかけているが、最近はOfficial髭男dism(ヒゲダン)のアルバム『REJOICE』を聴いている。Amazon Musicのおすすめで不意に流れてきたのがきっかけだが、予想以上に良かった。ひと昔前、ブレイクした時には「若者の曲かな」と、中年のオジサンは横目で眺めているだけだったが、最近のアーティストには本当に才能がある人々がいる、と改めて感じさせてくれる。
はてなブログはJASRACと契約しているので、歌詞の引用が可能だ。彼等の作品の一部を紹介したい。
そっけないくらいで僕らは丁度良いんじゃない?
きっと涙も言葉もおまけでも良いんじゃない?
多分世界が次のフェーズに行こうと見つけてみせるよ
いや嫌でも見つかるんだろうよ
あっけないくらい早い時間も良いんじゃない?
きっとありふれてないくらいが大切なんじゃない?
なんてさ 本気で思っちゃう心の恥ずかしさが僕らだけにあるTATTOO
「TATTOO」という作品だが、概念的に把握不可能なこの歌詞が、軽快なメロディーに乗って流れてくると、とても爽快感を感じる。たぶん、私の中の淡白なのに永遠を求める志向と響き合っているのだと思う。
音楽を夢中になって繰り返し聴くのは、槇原敬之の作品に出会って以来だ。ヒゲダンは彼のデビュー30周年記念にメッセージを寄せているから、おそらく、影響を受けているのだろう。
「TATTOO」が収録されているアルバム『REJOICE』のCDを買い求めたかったが、小部数の特別版が製作・販売されたにとどまっていた。基本はストリーミングなのだろう。世代のギャップを感じて、少し寂しさを感じたが、致し方ないことだ。とまれ、私は彼等の音楽を聴くことで、「ああ、私はまだ感動できるんだな」と、久しぶりに心の健康を確かめることができたのである。