BOOKMAN

Takashi Kaneko

禁酒の快楽

夜に働くことが増えたので、朝、空腹を覚えることが多くなった。たぶん、身体が栄養を欲しているのだろう。今朝、納豆卵1を食べた。料理と呼べる代物ではないが、納豆も卵も「完全栄養食」と言われるくらい、タンパク質、ビタミンが豊富なので、飢えた身体には効果てきめんである。醤油も適宜かけるので、夜間、失われたミネラルを補給することができる。

面白いことは、朝食を含めて三食規則正しく食べるのと、禁酒のプロセスが同時に進行していることである。おそらく、酒を控えたことで、内臓の働きが回復したのだろう。特に消化器系の炎症、トラブルが減ったので、おのずと食物を求めるようになったのかもしれない。朝食を食べると、血糖値が安定するのか、昼食を食べても眠くなりにくいことに気づいた。また、三食規則正しく摂ることで、食い貯めのためのドカ食いを防げるようになった。長年の飲酒で弛緩した身体が引き締まっていくような気がする。

ちなみに今週の月曜日に禁酒に成功したので、現在、禁酒2日目である。水曜日に高校の同窓会があるので、それまでしばらく我慢である。ちなみに普段、禁酒をしていると、珠に来る飲酒の機会に際して、ベストなコンディションで臨めるから良い。酒はケの日にダラダラ飲むものではなく、ハレの日にガンガン飲む方が美味い。こうして見ると、私の禁酒は飲酒の快楽を最大化させるための工夫、イマドキの言葉を使えば、仕組みづくりということになる。禁酒が禁欲主義ストイシズムの現われと見るのは世の臆見である。本当の禁酒は快楽主義エピキュリアニズムの古典的な実践の一つである。


  1. 納豆に卵を溶いて醤油を加えたもの。