文化と酒

昨日、酒を飲まなかったので、今日はなんだか身体が軽やかだった。お腹の調子もいいし、私を密かに脅かし続ける痛風もなりを潜めたようだ。優れた健康上の効果を実感したので、今日も飲まずに居ようかと思ったが、コンビニの前を通ると、多分、飲んだ方が一人でも楽しい夜を過ごせると思ったので、チェリオのライフガードを2本買って帰った。

グラスに氷を入れ、ウヰルキンソンのジンとライフガードを1:3の割合で注ぐ。ジンは翠でもタンカレーでもボンベイサファイヤでもいいのだが(本当はビーフィーターが一番万能で使いやすい)、ライフガードの味で結局わからなくなるので、ウヰルキンソンでいい。

これが癖がなくて、けっこう美味しい。ベースをウォッカにしてもいいが、私は生憎ウォッカを飲む習慣はないので、ジンで善しとしている。ウィスキーもそうだが、ジンはストレートで飲んでもいいし、お湯割りにすると食事にも合うのだ。アングリカンが本場なのも嬉しい。セイヨウネズに浸けた薬酒は少々過ぎても身体に善いと言い訳ができる。

しかし、ウォッカも侮るべきではない。たまたま私の好きな銘柄がないだけで、白樺の木炭で濾過した味わいは他のスピリッツの追随を許さない。たしか、フィンランドの「フィンランディア」というウォッカが美味しかった。今ちょうど、シベリウスの同名の交響詩を聴いている。大国の力に負けない、そして、最後は芸術で皆がひとつになる。フィンランド国民の意思を感じるのである。酒——それは国民の文化を測るバロメーターである。

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