BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

悪酒

酒が急に飲めなくなった。

飲んでもすぐに酔ってしまうし、それも大してうまくないのだ。身体、とりわけ肝臓がSOSを発しているのではないか。

普段、飲んでも顔が赤くならないので、自分は酒に強いものだと自認していたが、案外、脆弱なのではないか。……心当たりはある。先日、韓国の友達と興に乗って、新小岩ガールズバーで得体の知れない悪酒をつかまされたが、その日以来、何だか調子が悪い。今更、メチルアルコールではないと思うのだが……。しかし、酒を逆恨みしてはならない。良酒、悪酒を含めて酒を知ることが、酒仙に至る道なのだから。悪酒、置くべし。

しばらく酒はお休みします。