資質

自身のジャーナリストとしての資質を早くも疑い始めている。私はどこまでも自分中心に書くライターだと思わざるをえない。フリーのライターはしばしば文名が上がると、ジャーナリストに肩書を変えるが、私は一生ライターで構わない。その方が私の本質に適っているのだ。今後、たとえコペルニクス的転回が生じて、天上と地上が揺らいでも、私は書くことを止めないだろう。私はどこまでも一介の書き手に過ぎないのである。

率直に言うと、私はジャーナリストよりもドキュメンタリストの方が向いていると思う。ジャーナリストは媒体ありきだが、ドキュメンタリストは作品ありきである。媒体ではなく、作品の個性が求められるゆえに、ドキュメンタリストの方が作家性が強く要求される。

とまれ、私はジャーナリストではなくライターとして、今勤めている新聞社で自身のキャリアを築きたいと思う。