雌伏と至福

昨夜、竹ノ塚のバーで、上司としこたま飲んだ。

11歳年下の上司なのだが、彼女によると、私は「かまってちゃん」らしい。昨夜も「飲みに行くか」と、彼女の方から声を掛けてくれて、意気投合した。「金づるゲットー!」と冗談交じりに言っていたが、そこは「パトロン」であると訂正しておいた。

酒と煙草をこよなく愛する人で、煙草の銘柄をKOOLからPeaceに変えていた。メンソールだと酒を飲みながら際限なく吸い続けてしまうとのこと。一晩で二箱空けてしまうこともあるらしい。とまれ、レギュラーへの鞍替えは煙草ほんらいの味わいが分かる良い選択だ、などと、彼女に比べて私の方が喫煙歴が浅いのに、こんなに偉そうなことを言ってもいいのだろうか。先方はヘビースモーカー&チェーンスモーカーである。シガレットについて私が書いた文章を読ませたら、「あまり煙草を吸わないけど、煙草が大好きな人の感想文」と、笑いながら話した。「へー、タバコ吸い始めたのはけっこう最近なんだ」「そうだよ、この会社に就職してからだね」

私は年度末で転職してしまうけど、お話が絶えない明るい職場だった。私は介護という汚い仕事を通じて、相当鍛えられた。

酒場を後にすると、私は一人、会社の休憩室のソファーで眠った。