Alpha and Omega

会社の仕事がまだ一人前にできないので、もどかしい気持でいる。私が早く大量に記事を書くことで、会社の利益に貢献できればいいのだが。

それに加えて、会社の仕事をただこなしているだけでは駄目で、今後、ライターとして第一線に立ち続けるためには、己の中に軸を持ち続けなければならない。政治学、哲学、経済学などの雑駁な読書を続けているが、これらの読書が今後の仕事に明確に繋がっていくような気配が感じない。要するに仕事として太刀打ちできないのだ。

知己の編集者が担当した新書『経済学者の栄光と敗北』を読む。著者の東谷暁さんは雑誌編集者をやりながら、よくここまで経済学を勉強されたと感心する。前書きに、軽い読み物なので、どうかリラックスして読んでください、と書かれているが、その実、全然軽くない。著名な経済学者の特徴と欠点を突く野心作である。読者も相当の覚悟をもって臨まないと理解することができない。後日、勉強し直して、再び紐解きたい。

繰り返しになるが、ライターとして第一線で書き続けるためには、何でも書ける器用さ、節操のなさを持つと同時に、自分の専門を持たなければならないと思う。私の場合、政治学、政治哲学がよろしいのではないかと思う。学生ではあるまいし、今さら何を言っているんだ、と思われるかもしれないが、昔も今も、そしてこれからも、私がもっとも詳しく、そしてセンスのある領域はこれ以外にないのだ。それに政治学、畢竟、政治哲学であれば、私のクリスチャンとしての信仰を活かすことができるし、当然、現実政治に取材することができる。

結局、己の最初の関心を最後まで貫き通した者が勝つ。「アルファであり、オメガである」。