編集記者

午前1時。夢で企画のことを考えながら起きる。ようやく編集記者ジャーナリストらしくなったじゃないか、と感慨深くなる。私にとって文学者ライターは芸術家だが、編集記者は完全に職人である。最初はこの業を気乗りせず、嫌々やっていたが、近頃はなんだか楽しくなってきた。書いた字のごとく、記事にもよるが、大して苦労しなくても書けるようになったのである。何でも抵抗があるのは最初である。一度、慣れてしまえば、あとは充実と快感に変わる。ちなみにこの編集記者という言葉は、論説委員エディトゥアル・ライターの意味ではない。編集と執筆を同時にこなす記者という意味である。だから、記者ライターであると同時に編集者エディターである。最近は執筆できる編集者、あるいは編集できる記者が少ないと聞く。私は両方できるようになりたい。吉行淳之介の語彙に倣った。この仕事は一生ものだと思う。だからといって、小説家ライターになることを諦めた訳ではない。