クリスマス・イブ

日本でクリスマス・イブといえば、世間的には恋人あるいは家族と仲睦まじく過ごすとされているが、私にそのような習慣はない。幸いにして、私はキリスト教徒なので、教会に行き、キリストの生誕を祝うが、今年は喜びよりも哀しみの方が大きい。大部、自分勝手に生きて、人々を傷つけてきた。そういう自覚があるからである。

私は教会に行くとき、殊更なにか願を掛ける訳ではなくて、己の罪を自覚し、懺悔して、それでも己は主に祝福されていることを確認する。それ丈である。

ただ、私の誕生日は12月23日である。キリストの誕生日よりも二日早い。キリストが世に生まれた喜び、私が世に生まれた喜びを信認する。クリスマス・イブはそんなふうに過ごしたい。