BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

和歌と雅歌

エルサレムの女子等をうなごらわれなんぢらにしか鹿しかとをさしちかひてふ あいのおのづからこるときまでは殊更ことさら喚起よびおこしかつさますなかれ

『雅歌』

チャペルの短歌教室のレジュメの作成に着手した。今回はソロモンの雅歌を学びながら、自分たちで実際に短歌を書いてみようという、かなり荒唐無稽なプログラムである。雅歌は旧約聖書の中でも、エロスに満ちた内容だ。教室で恋の歌を書かせるというのは、普通の教師ならばやらないが、実作者ならではの特権である(実際は職場詠でも構わない)。

チャペルキャンプには、英国人の牧師さんが来てくれるので、レジュメには全ての漢字にルビを振り、当然、英語のテキストも参照できるようにする。短歌教室を通じて、学生がにわかに創作の楽しみを覚えるとは思わないが、旧約聖書(特に文語訳)の豊かな世界に触れてくれれば幸いである。

レジュメは当然、LaTeXで書いているが、コマンドの多くを忘れてしまったので、適宜『美文書作成入門』を参照している。己のTeXの腕がなまっていることを痛感している。TeXnicianとして由々しき事態だ。Markdownでブログばかり書いていないで、LaTeXで作品を書くべきなのだろう。