左足の母指球が腫れている。一瞬、痛風かと思ったが、関節そのものではなく、その周りの筋肉が腫れているから、靴ずれの一種だと分かる。でも、尿酸値が高いと、関節周辺の炎症を悪化させることがあると、整形外科医から聞いたことがある。生活習慣には気をつけた方がいい。私はもう立派な中年だ。
足が張れたのはちゃんとした理由があって、この頃、取材に行く機会が多く、よく歩くので、もともと弱い母指球に負担がかかったのだろう。仕事で怪我や病気を得たのなら、それは武勲と言うべきものだろう。よい取材をして、よい記事が書ければ、記者冥利に尽きる。
先日、後輩と昼食を共にしていると、「兼子さんは自分の文章にプライドを持っていますよね」と言われた。仰せの通り！ 私は並の記者とは文体意識が違う。悪く言えば文学趣味が残っていると言えるが、近頃は新聞の第6面をジャックして、介護福祉の経営者の伝記を連載しているので、私は新聞でも立派に文学をやっているのである。結局、仕事と趣味は一致する。それが私の人生なのである。
