伝記から小説へ

介護の業界新聞『シルバー新報』で、「福祉起業家列伝」という介護・障害福祉の若手経営者の小伝を連載している。

まんぞく介護 西谷剛様

むさし介護アカデミー 近藤心也様

そもそも、この企画は私の文学好き、特に伝記好きが嵩じて始めたのだが(もちろん、企画を出さなければいけない、誌面を埋めなければならない、というプレッシャーがある)、趣味が仕事を生み、仕事が趣味を豊かにするという好循環を齎したと実感している。

私の伝記好きはシルヴィア・ナサーのジョン・ナッシュの伝記『ビューティフル・マインド』に端を発している。

他にも、中村真一郎の『頼山陽とその時代』など影響を受けた伝記は枚挙に暇がない。多分、私は小説よりも伝記(評伝)の方が好きである。もともと歴史が好きで、虚構よりも事実に関心があるのではないだろうか。その点、私はノヴェリストよりも、ジャーナリストに向いているだろう。

しかし、経営者の伝記を書いていて気づいたことがある。「この書き方を小説に応用することはできないか?」私のスタイルを自覚した瞬間だった。