私益と公益の弁証法

特別養護老人ホームと有料老人ホーム

異動して2ヶ月が過ぎようとしている。

以前は特別養護老人ホームに勤めていたが、私はそこで慈善事業に組み込まれているように感じていた。コロナ禍でも、緊急事態宣言下でも、時短も休業もすることなく、過酷な労働条件の下、私たちは必死になって働いた。社会正義の実現に貢献しているかもしれないが、都合よく社会に使役されているのではないかという感覚があった。

今は異動して、有料老人ホームに勤めている。特別養護老人ホームと同じ社会福祉法人が経営しているにも関わらず、私はそこで明確に老人ビジネスに関与していると感じている。シフトの時間によっては、ワンオペ1で回さなければならないので苦しいが、利益を出すためにはこれくらいの苦労は致し方ないかと観念しながらやっている。今の所、会社の利益と私の利益は一致している。個人の利益のためならば、堪えがたきことも堪えられるのだ。

社会主義 VS 資本主義

私は多分、社会福祉法人よりも、公益財団法人よりも、NPOよりも、株式会社の方が好きなのだろう。下手に慈善事業の看板を掲げるよりも、Microsoftのように、社員に自社の株を握らせて、自分の業績と会社の業績(それは株価に反映される)を一致させて、モーレツに働く方が生産的で、正直だと思う。そして、会社を越えた社会の利益と個人の利益が一致し、調和することが理想なのだろう。

最後は弁証法が勝利するのかもしれない。


  1. 一人で職場を切り盛りすること。