出版からWEBへ

表題は何を今更という感じがするが、今回の転職活動では出版業界ではなく、WEB業界を第一志望にすると思い定めた。すると、希望の職種はWEBライター、要するにWEB媒体を専門に書くライターに焦点を絞ることになった。

今まで書籍、雑誌など、紙媒体に拘っていたのにらしくないじゃないか、と思われるかもしれないが、幸か不幸かこの3年間、私は紙媒体に文章を発表することができなかった。その代わりにブログと呼ばれるWEB媒体で文章を発表し続けてきたのだが、それがある程度の経験を蓄積したと自覚し始めたからである。

書籍、雑誌などの出版業界における原稿ネイティブデータの標準はWordとInDesign、そして、少々マニアックな所にLaTeXが食い込んでいるが、WEB業界におけるそれは、MarkdownとHTML/CSSである。その形式は普段、私がはてなブログを更新する過程で親しんでいるものである。もっと簡単に言ってしまうと、出版業界は未だバイナリデータが支配的であるが、WEB業界はテキストデータが普遍的なのである。私は後者の方が遥かに心地よい。私はプログラマではなく、一介のライター過ぎないが、素人目には前者に見まがわれることがある。その理由は執筆の最中にテキストエディタとターミナルを睨めっこしているからである(万年筆とルーズリーフの時もあるが)。私はテキスト文化に憩い、そこに安らいでいる。ゆえに私はWEB業界に行きたい。