BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

午前3時に目を覚ます。ふいにタバコが吸いたくなったので、手巻を5本拵えて、1本吸ったあと、パイプを吹かした。この頃の私は喫煙習慣がめっきりなくなってしまったが、酒よりも煙草の方が身体に優しいと思う時がある。いずれも細く長く楽しみたいものだ。

介護現場のシフト勤務から解放されたら、早寝早起きになった。介護業界の新聞記者は「夜討ち朝駆け」もないので、この生活リズムがちょうどいい。会社の仕事の他にやるべきことは山ほどあるが、長時間労働と深夜残業は私の流儀ではない。8時間労働すれば、それで十分だと思う。あとは勉強、社交、恋愛など、他の活動に充てるべきだ。

精神保健福祉士の資格を取ることを考えていたが、この選択肢は私の中で却下した。私は文学者、編集者、伝道者の道を極めるべきだ。それ以外の選択肢はない。もうすぐ不惑の年になるのだから、自分の天職を固めなければならない。その道が険しく、困難だとしても、神と己に通じていて、本当の自由を得ることができるのだから、弱音、泣言を言ってはいけないのだ。

今後、サラリーマンを辞めて、フリーランスになったとしても、業務委託やアルバイトで食い繋いで、なんとか自分の作品を完成させなければならない。自由には代償が伴う。それは時に痛みや贖いを求める。イエス・キリストはこの範例を私達に示したのだ。