断定の措辞

昨日、ある児童文学作家へのインタビュー記事のゲラが上がってきた。それを素読みした後輩が言った。「兼子さんの思想が表現されていますね」こういう「コーナー」は普通の新聞記事よりも自由な文体で書けるので、自分の思考を率直に表現しやすい。ときどき「~である」など、断定的な措辞も使うことができる。要するに文学的な文章が書けるのだ。取材に協力してくれた先方の作家も原稿の内容に満足してくれたので、自信をもって世に送り出すことができる。その人は私の文章を「介護を経験しているから温かいですね」と言ったが、それは違う。言葉に仕えているから温かいのだ。