BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

肉体と精神

ああ、よく寝た。頭痛と眼球の痛みは何とか治まった感じ。ただ、お腹の調子が悪いので、今朝は正露丸を飲んで出勤しよう。

30代も半ばを過ぎると、20代の頃のように無茶できなくなった。中年に差しかかると、人は病を得ることが多いし、自らの健康を過信することはできない。意識的な体調管理を求められるのである。

先日、築地で健康診断を受けたけど、結果はたぶん良くないだろうな。血圧は高くなったし、視力も下がった。そして、体重も増えた(笑)。このままではゴダイゴ(GODIEGO)である。

やっぱり、酒がヨクナイんだろうな。これが私のすべての病のもとになっているのである1。休肝日を設けたり、たとえ毎日飲むにしても、ごく少量にとどめるべきだろう。私は嗜みを覚えるべきだ。若い頃のように厳しい自意識を吹っ飛ばすために飲んではいけない。煙草は毎日吸わないので、大して関係ないと思う。

しかし、中年になってよかったことがある。持病の躁鬱病を飼い馴らし始めたことである。これは主に薬の効能によるところが多いのだが、以前のように生活が立ち行かなくなることはなくなった。自身の職業をライター/ジャーナリストと定めて、アイデンティティ・クライシスに陥ることもなくなった。クリスチャンの洗礼を受けたのも良かったと思う。私の青年期は、肉体の健康を犠牲にしながら、精神の健康を獲得する課程であった。そこに悔いはないのである。


  1. ただし、躁鬱病は関係ない。あれは私の遺伝と体質に根ざしているから。ただし、アルコールの過剰摂取は躁鬱病を悪化させる。