今の憐れむべき生活の状態を改善するために、いろいろと考えてきたが、結局、ヘーゲルが『法の哲学』で引用している上記の格言に落ち着いた。アレになりたい、コレをやりたい、と言っても、今ここで成果を上げなければ仕様がないのだ。今できることで最善を尽くす。小説、短歌、ルポを書くのもいいだろう。せっかく新聞社を辞めて、フリーライターになったのだから、そこで成果を上げなければ駄目ではないか。これはバーテンダーにも言えることで、我慢して我慢して自分にできることを増やしていくこと。それまであらゆる苦労、羞恥、屈辱に堪えることである。その先に見えるのが企業への就職だろうが、今の仕事と生活の継続だろうが、本質的にはどうでもいいことである。書くことを止めない、続けたものだけが見える世界がある。