BOOKMAN

TAKASHI KANEKO

手段と目的

夜中に断続的に目が覚める。未明の今はウイスキーを飲んで、これから、3、4時間寝かしつけようとしている。このままの生活を続ければ、破滅に向かうことは明らかだ。

誤解を恐れずに言えば、私は仕事人としては合格であるが、社会人としては落伍している。この点は潔く認めた方がいい。私は今、会社で孤立していて、そのために仕事ができなくなりつつある。この孤立が社会でも余儀なくされるのは、考えるだけでも恐ろしい。

私がキリスト教とそれを体現する教会を頼むようになったのは、個人から組織、組織から社会へ拡がる孤立が恐ろしかったからである。教会で重んじられたい、という欲望は二の次で、私は孤独死をするのを何としても避けたかったのである。

たとえ、社会人としては落伍者でも、己の才能を発揮する方法を何としても見つけなければならない。そのための最も有効な手段が、神を目的にして生きるキリスト教だと思うのである。